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10/22/2012

夜行バスで尾瀬 燧ヶ岳登山

今年、このバスを使うのは3回目です。1回目は、燧ヶ岳登頂、2回目は三条ノ滝を見に、3回目となる今回は、燧ヶ岳山頂からの尾瀬沼周辺の紅葉と、熊沢田代の紅葉への変化を見るのが目的でした。でも今年の関越交通の尾瀬号夜行バスは、10月20日の便で最終となりました。


Dscn1413Dscn1423今回、関越自動車道路の「川越的場」で乗車しましたが、10人ほどのパーティが乗車していた事もあり、今までに比べて倍ぐらいの人が座席に着いていた。
幸いにして、バスでは、空いている2座席分を確保出来たので、その状況の中でも運は良い方だった。バスの運転は、小さなカーブでも横揺れが少なく、非常に滑らかだったが、今回は何故か眠れない。大清水に近づくとバスの中も冷えてきた。
夕食を採ってから時間も経過しているので、高坂サービスエリアで購入した朝食用おにぎりを車中で2個食べた。それでも、寒いのは収まらない。バスは、早朝の午前3時30分頃、大清水に到着した。
Dscn1424バスを降りると、外気温は低くて、じっとしていると、身体の芯まで冷えてくる。僕の基本装備は長袖の薄いウールのTシャツに、Arc'teryxの薄いジャケットを重ねて来ていた。パンツもNorthFaceの夏用のTrekPantだ。出かける直前まで悩んだが、結果的に衣類の選択を誤ってしまったようだ。





Dscn1425Dscn1427午前3時半、周囲は真っ暗だ。1時間ほどゆっくり歩けば、一ノ瀬休憩所に到着する。「そこで夜明け間近になるだろう」と読み、意を決し、身体を温めるため、ゆっくり歩く事にした。
今回使ったヘッドライトは、PetzlのTikka Plus2(単4電池3本)で、先週日光の山道で使ったMontbell(単3電池1本)と実用性能を比較してみる事にした。TikkaPlus2は、視野も広く、断然明るくて、歩きやすい。歩きはじめてしばらくすると、後方に気配を感じる、少し後ろを振り返ると、約50mほど離れてヘッドライトの明かりが見える。歩く速度もそれほど早くなく、一定で歩いていたが、距離が縮まってくる様子もない。大きな橋の上で天を仰ぐと、知っている星座も多くの星の中に置かれた宝石のようになって、一段ときれいに見える。ここで後ろから来る人に追い越させようと考え、しばしの間、星座を眺めた。

Dscn1428Dscn1429若い男性が一人で追いついてきて、橋の上で少し速度が落ちたが、追い越して歩いて行った。僕もその後について、また歩き出した。でも、彼、ここは初めてらしく、山道への入り口を間違えて直進して行った。20mほど歩いた杭のところで迷っていたので、入り口を教え一緒に山道に入った。山道に入ると、彼の歩行速度は一気に早くなって、どんどんと差が開いていった。


Dscn1432Dscn1440Dscn1441三平峠が近くなってやっと明るくなってきた。下りの木道は滑りやすく危険だ。ヘッドライトなしで下り坂に差し掛かる事ができた。坂を下りて、沼の端にある尾瀬沼山荘で用を足し、沼の直ぐ脇まで行ってこれから登頂する燧ヶ岳を臨んだ。山の筋目に沿って朝日が差し込み、紅葉の木々が山肌を燃えるような様相に見せていた。


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尾瀬沼の東岸を北上し、大江湿原を通って燧新道の分岐へと進んだ。湿原の草は、枯れて薄い赤茶色に、その先の雑木は、濃い緑の中に所々えんじ色をした木々が見えて、晩秋を感じさせる。





Dscn1447Dscn1463木道の表面や、そこに落ちている枯葉が白っぽく見えるので「何かな?」と良く見ると、薄く霜がかかっている。木道は滑りやすく、木道上で転倒して痛い思いをしたくない。更に細心の注意を払って歩く事にした。




Dsc_0836Dsc_0841燧新道に入ると、木道があるのは分岐点の付近のみ、しばらく歩くと、水はけの悪い粘土質の道なので、ぬかるみが多くなる。最初の1時間くらいは平坦な感じであるが、所々に高い段差があるので、滑らないように、足場を考えながら登る。しかし中盤からどんどんと勾配がきつくなる。高い段差で滑りやすい場所も多くなる。段差の少し手前から、右か左かと段差と足場の確かさを値踏みして、登りやすい場所を探して行くことになる。


Dscn1467ところが、雲行きが急に悪くなってきた。雨か雪でも降って来そうな状況で、途中から引き返して帰りたくなった。でもここから大清水まで帰るとしても、またあのドロドロの泥濘を歩かなくてはいけないし、距離も随分ある。燧ヶ岳に登らずにここから御池にバイパスする道が有れば、即それを選択したい気持ちになった。





Dscn1474Dscn1476Dscn1483そう思いながら登っていると、俎嵓が見えてきた。目標が見えると人間「頑張ろう!」という気持ちが強くなる。平坦になったと思ったら、ここは「ミノブチ岳」。右に俎嵓の山頂が、開けた山肌の左には、眼下に尾瀬沼の輪郭が見える。冷たい風が吹きすさぶ中、一眼レフをリュックから取り出してショット!薄い長袖Tシャツ1枚では、じっとしていると寒いので、休憩なしで俎嵓を目指します。


Dscn1494Dscn1501ミノブチ岳から俎嵓までの行程の前半はハイマツの中を通る普通の山道、後半は大きな岩で囲まれた俎嵓山頂を目指した登りになる。そして、どのルートで行けば登りやすいかなんていう道しるべは、何処にも書いてない。登山者が降りてくるルートや、自分の先を登っている人のルートを見ながら、自分のルートを決めて上って行く事になる。ここでは軍手ではなく、スポーツ手袋が有った方が良い。岩場登りを楽しんでいる間もなく山頂に達する。どちらかというと呆気ない。


Dscn1518Dsc_0847俎嵓の山頂に立つと、約200m離れて、標高が10m高い柴安嵓の山頂さえ雲にかかって見えない。当然尾瀬沼も一部しか見えず、それも雲でかすんでいる。紅葉なんて全く見えない。昨日の天気予報では、天気が悪くなるのは、午後3時以降かなと思って、午前3時半から登った結果がこれ?って思うと悔しかった。



Dsc_0871Dsc_0886Dsc_0867それでも、せっかく登ったのだからと思い、山頂付近の写真を幾つか撮影していると、冷たい風を避けられる岩陰で休憩食を食べていた若い女性に「残念な状況だね」と話しかけた。しばらく雑談していると、山の天気は変わりやすい! 尾瀬沼の上に掛かっていた雲が晴れて、その輪郭が綺麗に見える瞬間が来た。急いでカメラのシャッターを切り、カメラを交換し合って記念写真を撮影した。僕を撮って戴いた写真も、僕のショットも綺麗に撮れていた。Facebookのプロフィール写真をこれに変更しよう!感謝!



Dsc_0892Dsc_0913雲が消えた尾瀬沼を背景に、「日頃の行いが良いからだね」と話していると、柴安嵓の山頂からも雲が流れて消え去り、周囲の山々の紅葉が太陽に照らされて、赤・緑・黄色の山肌が明るく鮮やかに目に飛び込んできた。もう見られる時間が少ないと思うと、その印象は強くココロに刻み込まれる。それが普通の景色でも、随分良く感じたのかも知れない。

僕は、この寒さと天候の急変を考えると、一刻も早く下山したいとその時思っていたし、今年一度行っている事もあって、柴安嵓に敢えて行こうとは思わなかった。今思い返すと、リュックを俎嵓に置いて、身軽になって行き、尾瀬ヶ原の紅葉を見ておけば良かったと反省する。
Dsc_0919Dsc_0930俎嵓からの下山は、滑りやすい粘土質で、高い段差のある場所を降りるところから始まる。
田代周辺の木道を除けば、基本的に段差の大きな泥水や泥濘の中を歩いて行くようなものだ。山頂から少し下りると、幅広いガレ場を横切る。その後、漬け物石ほどの大きさの石がゴロゴロする傾斜地を降りて行った。夏場に来た時は、長い雪渓を下りた記憶があるが、その場所は、この傾斜地と同じ場所だったのか?此処はあの時より幅が狭いように感じた。此処を過ぎるとまた段差の大きな、濡れた泥濘の多い岩場を降りて行く事になる。

ところで、僕は前回の失敗経験を生かせず、また同じこの場所でNikonのコンパクトデジカメ「Coolpix P310」を岩の上に落としてしまった。カメラは、リュックの左脇のポケットに入れて居たが、ファスナーを閉めていなかったので、段差を降りている衝撃で飛び出してしまったらしい。電池カバーのスライドロックが緩いので、落とすとそのカバーが容易に開いてしまう。ポケットから取り出す際にも、このロックに触ってしまい、電池カバーが開く時が時々ある。僕には、これが唯一改善して欲しい点であるが、前回を含め、2度の大きな衝撃の後でも、カメラは故障などで機能停止することなく動いている。流石Nikonだね。

Dsc_0937Dsc_0957Dsc_0986間もなく、木道を挟んで2つ並んだ沼がある熊沢田代が見えてくる。木道が丘の向こうに続いている景色は、僕が好きな景色の中の一つだ。木道の上をカメラのシャッターを切りながら歩く。気をつけなければいけないのは、木道が平坦では無いことだ。所々20cmほどの段差があって、不注意に歩くと急な段差にビックリしてしまう。また、右側に大きく傾斜しているところがあるので、平衡感覚を失わないよう注意しないといけない。

Dsc_0991熊沢田代を過ぎたところで、写真を撮っていると後方から来た男性に追いつかれた。彼は岩手県から来て、昨日は会津駒ヶ岳に登り、今日は燧ヶ岳に登りこれから帰宅するとの事。しばらく一緒に歩いたが、相手は健脚、帰宅を急いで居た、僕は写真も撮りたいので、お互いの帰宅の無事を祈って分かれた。




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Dsc_1044Dsc_1049Dsc_1051広沢田代を過ぎると、また急な斜面になる。滑りやすくて、足場を見つけるのに時間がかかる場所も多々ある。僕は、もうこのような路はうんざりですと思いながら、坂道を降りていると、熊鈴の音が近づいて来た。音の強弱で、その人との距離を測りながら僕は歩いた。
でも、早く御池に着きたいという気持ちを抑えながら、転倒しないよう、足場の悪い難所では、十分時間をとって焦らず歩いた。御池に着くまで、熊鈴との距離はある長さ以上に接近する事は無かった。
御池で靴を洗って居るときに、同じ鈴の音で分かったのですが、それは少し小柄な女性でしたから、そのタフさを意外に思いました。

御池に着いてバスの時刻表を確認すると、次のバスは1時間ほど後にしか無く、前回より早く御池に着いたものの、到着時間を早めた効果は全く無く、ただ寒さの中で過ごす時間が長くなるだけだった。

Dsc_1058Dsc_1061Dsc_1069駐車場の周りは、紅葉が綺麗だった。バス停には発車時刻の10分前から行列が出来始めたので、寒さの中、頑張って並んだ。



Dscn1547バスは、ローカル便であることが説明された。会津高原尾瀬口行きのバスではあるが、駅に直行する訳ではないのだ。僕は、此処でまたガッカリしてしまった。でも、御池から檜枝岐に降りて行くバスの車窓から見える山々の紅葉は、すっごく綺麗で見事だった。青森、秋田の観光地のそれに比べて、観光地化されていない雰囲気の中の自然さが良い。紅葉の色も綺麗!来年は、檜枝岐温泉に絶対泊まらなきゃって思う。


Dscn1593バスが通ったルートをはっきり記憶して居るわけではないが、確か木賊温泉や湯ノ花温泉を経由して会津高原尾瀬口に行った。基本は各駅停車。乗客が居なければ当然であるが通過する。乗っている乗客は、バス停でなくても運転手に連絡すれば何処でも降りられる。そのため、直行バスに比べて約1時間増しの時間を要した。



Dscn1595Dscn1598電車の時刻表とは旨く連携がとれていて、約10分ほどで乗車出来た。14:56 会津高原尾瀬口駅を出発。春日部駅到着は18:00。春日部迄でも3時間かかる普通電車の旅は、座席の座り心地が良くない事もあって、車中の睡眠もままならず、山歩きの後の疲れがあまり取れなかった。結局自宅最寄り駅到着時間は、19:30。山でもう少しゆっくりして、バスで帰宅した方が良かったと思えた一日だった。


アクセスおよび歩行ルートと時間
2012102103:21 大清水 到着
03:37 大清水 出発
04:27 一ノ瀬休憩所 3.3km
04:32 山道入り口 3.5km

05:29 三平峠 5.8km
05:47 尾瀬沼山荘 6.6km
06:17 尾瀬沼ヒュッテ 7.9km
06:25 大江湿原分岐 8.1km
06:38 燧新道分岐 8.8km
08:37 ミノブチ岳(h=2220m) 12.8km
08:58 俎嵓(h=2346m)到着 13.4km
休憩時間 約24分
09:22 俎嵓 出発
10:27 熊沢田代 15.0km
11:08 沢田代 16.4km
11:49 燧ヶ岳登山道分岐 17.7km
11:53 山の駅御池 到着 18.0km

地図: Garmin GPS(eTrex 30) + Japan RoadNavi 25000 v2 by UUD製作所を利用させて戴きました。


当日の装備(ご参考)
①上着は、長袖の薄手のウールのTシャツ一枚。
②タオル2枚(吸湿性の良い登山用1枚と予備1枚)
③スーパーのレジ袋3枚(ゴミ収納用袋、その他、収納用)
④帽子(日除け)
⑤保険証
⑥ファーストエイドセット(靴擦れ対策用にバンドエード、テーピングなど)
⑦ヘッドライト(Tikka Plus2(単4x3),および各予備電池)
⑧寒冷時用上着
Gamma AR Jacket (天候の急激な変化対応で、ウインドブレーカより少し厚めのもの)
⑨レジャーシート(1人用小型のもの、100円ショップで購入)
⑩行動食など(おにぎり2個(高坂サービスエリアで購入)、エネルギー補給ゼリードリンク2個、チョコレート、キャンディ、その他)
⑪飲料水(水0.5リットル、アセロラドリンク0.5リットル、スポーツ飲料0.5リットル)
⑫地図(eTrex30:Garmin製GPS)、および「尾瀬をあるく」大人の遠足BOOK(JTBパブリッシング)
⑬方位磁石
⑭熊鈴(今回持参はしたが、使わず)
⑮デジタルカメラNikon D7000+AF-S NIKKOR 16-85, Nikon Coolpix P310、携帯電話、スマートフォン、ボールペン
⑯単3、単4の予備電池
⑰靴:シリオ P.F.662-GTX
⑱手袋(急な坂道でロープを使った登り降りに使用するため)

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